Truth: Red, White & Black
- 作者: Robert Morales,Kyle Baker
- 出版社/メーカー: Marvel Enterprises
- 発売日: 2004/02/01
- メディア: ペーパーバック
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内容は一言で言うとキャプテン・アメリカのオリジンもの。
ただし、非常にへヴィな内容。
超人血清を打たれたスティーヴ・ロジャーズから誕生したのが、キャプテン・アメリカ。
実はこれには膨大な人体実験が行われていた、というのがこの『Truth』。
新婚ほやほやのイザヤ。
黒人のための組合運動などに取り組むモーリス。
MPに意見したため、降格されたエヴァンズ。
彼らは黒人部隊に入隊したものの、毎日ろくな訓練はせず、トイレ掃除ばかり。
ある日、彼らは訓練中の爆死扱いとされ、秘密施設に移動させられる。
そこでは、超人兵士計画が進められており、彼らは実験台として運ばれてきたのだ。
あるものは破裂して死に、あるものは精神に異常を来す。
生き残り、強靱な肉体を身につけたイザヤたちだったが、
作戦中、彼一人を残してみな死んでしまう。
司令部はナチスの実験施設壊滅に彼を一人で送り込むが……
ひたすら黒人差別発言と歴史が語られている。
陳腐な言い回しだけど、歴史の教科書には出てこない、黒人の迫害の歴史。
強烈なのが、
白人と黒人は血液は成分は同じなんだから、
戦場で黒人の血を輸血して助かることもあるかもしれない、と聞いた士官が、
「それなら死んだ方がマシです」と言うシーン。
こんな調子でずっと続くからなぁ。正直、けっこうきつい。
ここでは白人は非常に醜く、
逆に黒人のキャラクターは表情豊かに描かれているのが象徴的。
後半、舞台は現代になるんだけど、
キャップ=アメリカの体現、。
彼の言葉は、そのまま、
今までアメリカが黒人に対して行ってきた仕打ちへの贖罪と言うことなのかな?
また、コスチュームの意味、みたいな台詞も何度も出て来るんだけど、
ちゃんと読みとれていない可能性大なので、そんなこと書いてないかも。
超人兵士計画が、優生学と白人至上主義を元、
黒人の人体実験の上に誕生したことを知ったキャプテン・アメリカ。
果たして、キャップは真実を目にすることができるのか?
それにしても、日本ではあまり想像できない漫画だよなぁ。
例えるなら、仮面ライダーが朝鮮人収容所とか南京大虐殺について、
自分の改造手術に絡めて、その真実を探るような内容。